4年間で最後の議会が閉会
■4年間で最後の議会が閉会
朝、娘の熱がちょっと高い・・・ということで、念のために車で
送り。
帰りに、要望現場の写真を撮影。
午前10時から、3月議会最後の本会議・・・すなわち、4年間
の任期の中でも最後の本会議。
本会議場の入り口がある2階に上がったら、驚くほどの傍聴の
皆さんが。
48席ある傍聴席には入りきれず、控え室にあるモニターなど
で傍聴された方もいらっしゃったほど。
・・・どの議員が呼ばれたか、分かりませんが、まさしく
「人の褌で相撲をとる」
という意味で、私にとってもラッキーです。
先の新年度予算特別委員会で、健康福祉交流施設の
関連予算だけ削除する修正案を提出しましたが、
10対12
で否決。
皆さんには分かりづらい段取りかもしれませんが、委員
会での採決を受けて、再度、本会議でも質疑や討論を
行った上で採決をします。
討論は、反対→賛成→反対→賛成・・・という順番。
反対 : 山田 菊雄 議員(改革関)
賛成 : 丹羽 栄守 議員(新明政会)
反対 : 桜井 幸三 議員(平成会)
賛成 : 市川 隆也 議員(公明党)
反対 : 尾関 健治
反対 : 猿渡 直樹 議員(共産党)
公明党さんは、特別委員会では修正案を一緒に提出しま
したが、本会議では「健康福祉交流施設の予算には反対
するが、全体の予算には賛成する」という立場で賛成討論。
私は、修正案提出理由の、
・事業の必要性・妥当性が十分に検討されていない
・市民の皆さんから理解が得られていない
という二点に加えて、マックス・ウェーバーの「職業としての
政治」から引用しながら反対理由をひとつ追加。
ウェーバーは、「心情倫理」と「責任倫理」の2つを区分。
心情倫理・・・心情や動機の純粋さが重要であって、その
純粋さによって生じた結果には責任がない、
という考え方
責任倫理・・・どういう心情や動機にもかかわらず、物事の
結果に対して責任を負う考え方
以上の整理は私の勝手な理解なので間違っているかもしれ
ませんが・・・。
ウェーバーは、政治家に求められるのは「責任倫理」だ、と
指摘。
健康福祉交流施設が議論になってから、ずっと思っていたの
ですが、
「市民の皆さんの健康のため、福祉のため、子育て支援の
ため、命を守る防災のため」
という理由については、いささかも否定しませんし賛成です。
しかし、これは「心情倫理」としては賛成ですが、いま、建物
を建設することによって、たとえば将来への財政負担が増し
て、財政運営に支障をきたすことになる恐れがある・・・、と
考えると、「責任倫理」からは賛成いたしかねる。
今の岐阜県財政がひとつの身近な例だと思いますが、今、
岐阜県は過去の公共事業の債務負担やランニングコストに
苦しんでいます。
各施設を閉鎖したり、職員給与をカットしてやりくり。
しかし、当時の県知事や県議会も、決して、
「将来、財政を悪化させてやろう。建物を負担にさせてやろう。」
と思っていたわけではありません。
何れの建物も、
「県民の皆さんに利用してもらえるように、住民生活の質が
向上するために。」
と、すべての事業は心情としては「県民のために良かれ」と信じ、
実行に移されたものだと思います。
しかしながら、「結果」としては、現在、当時の多くの公共事業
によって、今、岐阜県財政は厳しさの中であえいでいる・・・。
ここで、「心情倫理」と「責任倫理」のどちらが問われるべきで
しょうか。
「いや、すべて「良かれ」と思ってやったことだから、一切の
責任はない。」
と、首長や議会は言えるんでしょうか。
再び、関市に戻って、10年後に地方交付税の20億円マイナ
スを控える今、事業の妥当性も十分に検討されず、市民の皆
さんにも理解をされていない事業を、当局から財政の見通し
さえ示されていない今、進めてしまっていいのか・・・私としては
「責任倫理」の観点から賛成いたしかねる、というのが付け加え
た理由。
本会議での採決は、15対7の賛成多数で予算原案が可決。
これで4年間の任期で最後の議会・・・と思うと、閉会式のとき
に少し感慨も。
まぁ、最後の議会としては盛り上がりましたよ。
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